書評:「お前の言うことはわけがわからん! 」と言わせないロジカルな話し方超入門
「ロジカルな話し方超入門」は、そのタイトル通り、基本からあらゆるシチュエーションに対応できるための69のコツが記載されています。テーマごとに絵を用いて実例を示してくれるため、理解しやすい構成となっています。
以下は本書のポイントです:
- 理解してもらう「根拠」を作る:
- 主張、事実、理由付けの△三角ロジックを完成させれば、自分の考えを相手に理解してもらえます。
- 根拠は、事実と理由づけの組み合わせです。
- 人を動かす場合は、事実だけでは動いてくれないため、相手が納得する理由付けが必要です。
- 言葉の定義をしっかり決め、本当に伝えたいことをはっきりさせましょう。
- 理由が的外れだと誰も納得しないため説得したい相手に合わせた理由が必要になります。
- 最後に「つまり」と言うか、最初に結論を述べるかを意識しましょう。結論がないとその後の議論の方向がずれてしまう。
- 注意すべきポイント:
- 状況を再現しながら話すことは誰しもしてしまいがちなミスです。事前に伝える内容を整理していないと、時系列で話してしまうことが多くなります。当然、聞いている相手にとっては混乱を招くことになります。
- 納得した一例:
- 「水掛け論」を回避するには根拠を否定することが有効です。
- 例題:
- 彼は黒髪で瞳も黒い(事実)
- 一般的に日本人は黒髪だから(理由)
- 彼は日本人だろう(主張)
- 有効な反論は、「中国人も韓国人も黒髪だ」は例外の指摘で、論拠を否定しきっていないため水掛け論になります。相手の議論の根幹を否定し再度反論できなくなる反例もあります。
- 本書は読み進めるにつれ、サクサクと進んでいく感覚があります。△三角ロジックを身につければ、他のテクニックもすんなり使いこなせるように感じました。